２月２７日。水曜。晴れ。もうほとんど春な陽気である。特に感情が動くような出来事はなかった。そうそう、仕事で久しぶりに小田原へ行った。小田原へ行くことはあまりない。観光、というには、近すぎるし、買い物で行ったことは一度もない。仕事で年に数回しか行かないような、近くて遠い場所なのだ。
小田原というと記憶に残っているのは、４０年近く前、母に連れられて、劇場版ドラえもん第一作「のび太の恐竜」を観に行ったことだ。僕らの前の席に座っていたガキが、スクリーンに出てくるものをいちいち大声で説明するのが、出木杉くんみたいでイライラしたものだ。何が「あれはムカシトンボっていうんだよ！」だ。今頃は僕と同じように、平均的な中年男性になっていることだろう。小田原で映画を観たのは僕の人生でそれきりである。なぜ小田原だったのだろう？そもそも、あの映画館は、まだあるのだろうか。
それと小田原駅に東口にある地下街の階段途中にあったお蕎麦屋さんも、そこで天ぷらソバを食べた弟がソバをのどに詰まらせて吐いたので、よく覚えている。そのお蕎麦屋さんの店名は忘れてしまったが、場所だけははっきり覚えていたので足を運んでみたが、残念ながら無くなっていた。子供のころの記憶が、３０数年～４０年前のものになっているので、そこにある建物や風景と今とがうまく連結しなくなってきている。なんだか少し寂しい気もするが、これから死ぬまではこういうことの連続だろう。
今日は、奇跡的に４年半も連載が続いている食レポの原稿を書いた（１６００字）。３０分ほどで一気に書いたので疲れてしまった。今日はゲームをやらずに寝よう。では。
